Miジャム
ージャムを最大限楽しめる工夫ー
Miジャムは三鷹にある小さなジャム工房です。店舗は持たず、イベントや通販でジャムを販売しています。
そんなMiジャムのこだわりは、季節の果物と砂糖だけで“無添加のジャム”を作ること。普通、スーパーなどで売られているジャムには保存料などの添加物が入っていますが、Miジャムのジャムには余分な原材料がなく、果物の素朴な美味しさを楽しむことができます。武蔵野市や三鷹市の農家の果物を使用したジャムもあり、年間120種類ものジャムが作られています。
さらにMiジャムでは、ジャムを入れる瓶に工夫があります。
それは、使用した瓶を返却してもらい、煮沸消毒して再利用するという瓶のリユースです。この取り組みによってゴミとして捨てられる瓶が減り、資源を大切にすることにつながります。
お話を伺ったMiジャムのいとうさんには、「瓶の再利用を行うことで、瓶を捨てる罪悪感なくジャムを楽しんでもらいたい。」という思いがありました。瓶のリユースには、手間もお金もかかってしまいます。それでも、お客さんに最大限ジャムを楽しんでもらうことを大切にし、今後もこの取り組みを続けていくそうです。
いとうさんは「もっと武蔵野市の農家とつながりを持って、それぞれの果物を使ってジャムを作っていきたい。」と話されていました。果物の自然な良さを引き出したジャムに、これからも注目です。
さなえヒルズ
ー自然の力を生かしたエコな農薬ー
さなえヒルズは武蔵野市関前にある小さな農園です。 農薬・化学肥料を使わずに少しずつ育てた野菜と果物を、武蔵野市西久保にあるJA(武蔵野新鮮館)やオンラインマルシェで販売しています。
さなえヒルズを運営する中村さんは、就農して4年目。アパレルの仕事をしていましたが、実家の農家を継ぐことを決めました。小さい農園だからこそ、人工的な農薬・化学肥料を使用せずに、自由な農業を楽しめるのだといいます。
このような有機栽培をする中には、農作物を上手に育てるための様々な工夫がありました。例えば、生ごみ・米ぬか・落ち葉・雑草など、捨てられてしまう物を利用して腐葉土を作ったり、酢・にんにく・トウガラシを使ったスプレーで虫対策をしたりするなど、できるだけ自然にあるものを用いた栽培方法です。
中村さんは日々、農業に生かせる情報をキャッチして色々な方法を試し、エコな農業を心がけているそうです。本来の生態系を崩さず、循環する自然の力を利用して作物を育てることは、生物多様性の保全につながっています。
「地域の人たちが気軽に立ち寄れる観光農園のような、『ここに来たら楽しい』と思ってもらえる場所にしたい。」と話す中村さん。自然を生かした栽培方法をこれからも試し、自由で楽しい農業を続けていきます。
Miジャムとさなえヒルズのつながり
武蔵野市の農家の果物をMiジャムで使いたいと考えていたいとうさん。農家のサポートをする東京都職員Aさんを通じて、有機栽培をしているさなえヒルズを知りました。その後、収穫量が少なく悩んでいたさなえヒルズと、あまり多くの量の果物を必要としないMiジャムが協力し、新しいジャムが作られました。
地元の生産者と事業者がお互いの希望を叶える形で結びつき、作られた商品が消費者に届けられていく。Miジャムとさなえヒルズの協力は、地産地消にもつながっています。
インタビュアーからヒトコト
お話を聞いて思ったのは、エコな取り組みはつながっているということ。捨てられてしまうものを再利用した有機栽培で環境保全とゴミ削減、地元の農家とジャム屋さんが協力して地産地消など、エコでつながって良いサイクルを生み出していると実感しました。
インタビューは初めてでしたが、お二人と楽しくお話できたのが本当に嬉しかったです。色々な種類のジャムを食べ比べる“ジャムバー”には大満足。チョコスポンジケーキにジャムという贅沢な食べ方を発見できました!素敵な時間をありがとうございました。