それでは、取材スタート!
まずは肩慣らしも兼ねて・・・
海や山に行って自然の写真をよく撮るそう。尊敬します...
武蔵野市立第三中学校出身で、テニス部。でも、3年間で終わりましたね...
中学の時に武蔵野市に引っ越してきたので、もう15年以上も住んでいるそうです。長い!
・・・では、そろそろ本題に入っていきましょう!
「フェアトレードむさしの」はどんなことをしている団体?
武蔵野地域(武蔵野市だけとは限らない)に「フェアトレード」や「エシカル消費」を広める活動をしている団体で、武蔵野市をフェアトレードタウンにすることを目指しています。具体的な活動は「エシカル消費とは何か」を考える勉強会を開いたりマルシェでフェアトレード商品を販売したり。他にも市役所の職員や市議会議員、商店街にフェアトレードタウンの魅力を伝える機会を設けています
決して、「フェアトレードタウンにするぞー!」とデモ行進をするような過激なことはしない。「緩やかに実現していこう」という風に活動しているんですね。
直訳すれば「倫理的な消費」。・・・と言われてもよく分かりませんよね。ざっくり言えば「商品に物語があるか」ということ。作った人たちはこの商品を作ることによって楽しく過ごせているか、子供が学校に行かずに仕事をしなくてはならないような状況になっていないか。そういうことを考えながら、ものを使っていこうということ。顔の見えるものと言うこともできるかな。
エシカル消費が関係しているのは食料品や衣料品だけではありません。サービスやエネルギーなど、広い意味での消費行動についての考え方のようです!
ところで、お話を伺い始めたときから気になっていたのですが…フェアトレードむさしのさんが目指しているフェアトレードタウンの実現。身近なあのお店も実はフェアトレードのお店なんだとか!
有名なところだと、スターバックスコーヒーさん、意外なところだとすき屋やココスを展開されているゼンショーさんもフェアトレードの取組みをされています。具体的には、コーヒー豆や紅茶の茶葉を生産者からフェアトレード価格で購入し販売したり、現地で技術指導をしたり、様々な取組みがされています。ちなみに、フェアトレードタウンとして認められるためには人口1万人あたり1店舗、フェアトレードのお店があることが必要です。武蔵野市はその基準をクリアしています。
フェアトレードのお店というと個人店の印象でしたが、チェーンで取組をされている企業も多いようです。スターバックスコーヒーやすき家など、身近なお店の名前が出て、グッと親近感が増します。
1つ目は シサム工房 vote for by sisam FAIR TRADE。おしゃれで、しかもフェアトレードにこだわっているお店です。
シサム工房さんの「エシカルメンズ」シリーズです。男性向けのフェアトレードファッションが少なく、エシカル業界としても課題となっています。今日着ているのもこの服ですが、ぜひこれをきっかけにメンズのみなさまに知っていただきたいです!
2つ目はくらしにツナガルHātwork。グリーンパーク商店街のシェアキッチンMIDOLINOで毎週木曜日に売っているパンが好きです。予約しないと売り切れてしまうんですよ~ フェアトレードのバングラデシュの玩具や文具も売っています。
今度行ってみます!!
少し脱線しました💦話を戻しましょう。
柴山さんがフェアトレードに興味を持ったきっかけは何ですか?
大学2年生の4月、代々木公園の「アースデイ東京」というイベントに参加しました。そこでフェアトレードの商品やそれを売っている人の思いに触れて興味を持つようになって。これが入り口だと思います。
そして、通っている大学にフェアトレードの研究をしている教授がいたので、その教授のゼミに入り、フェアトレード関係のサークルにも入会。フェアトレードって面白いなあと思うようになりました。
今度は、フェアトレードむさしのでの活動についてお話を伺おうと思います!
武蔵野プレイスの「プレイスフェスタ2022」に参加したときのことかな。子供たちを対象に「シサム工房」さんのエコバッグに「くらしにツナガルHātwork」さんが提供してくれた手掘りのスタンプを押してもらうクラフトコーナー。広場に大きなシートを敷いての絵本の読み聞かせ。評判が良かったのも嬉しかったし、何より、その風景がすごく良かったんです。フェアトレードを知識として学ぶのではなく、見て触って自然に知ってもらえている。こういう風景をこれからも大切にしたいと思いました。
確かに、学校の勉強のようにただ話を聞いたり教科書を読んだりするだけでは学べないものは沢山ありますよね。そして、自然に身に着いた知識は簡単には消えません!
2020年2月(緊急事態宣言がでる直前!)に成蹊大学で開いた「フェアトレードフォーラムむさしの2020」というイベント。ICU(国際基督教大学)やフェアトレードタウンである名古屋からも講演者を招きました。150人以上参加者が集まり、運営は大変だったけれど、皆それぞれ思いや物語があって良かったし、地域の一体感も感じられました。
「フェアトレードむさしの」の所属団体の一つである「Meetむさしの」のWebページで、このイベントのレポートを見ることができます!すごく楽しそうなイベントでした~
「不要不急の外出は控えましょう」と言われていた頃、1か月に一つはオンラインでイベントをやっていましたね。スタッフが「こういう人を呼びたい!」と言って招いた武蔵野地域の面白い人にオンラインでお話をしてもらうんです。特に面白かったのはアメリカとZoomでつながって話した回です。今度はオフラインでつながってみたいですね。
アメリカとつながったときは通訳の人も頼んで大掛かりに開催したそうです。楽しそう!
まずは東京都初のフェアトレードタウンを武蔵野で実現したい!
地域の人に自分たちの活動が見えるようなイベントを開催したい!
Facebookの仲間「フェアトレードむさしのフレンズ」で面白いことをしたい!
自分たちがわくわくすることをやっていきたい!そうすれば周りもわくわくさせられるはず。
武蔵野市にはフェアトレードの店が沢山あるけれど、個々で頑張っていて、あまりつながることができていない。だから、そういうお店が情報を共有できるような仕組みを作りたい!
そんな感じかな。
令和5年度の企画はこれから考えていくそう。どんなイベントが開催されるか楽しみです!要チェックですね。
フェアトレードタウン実現のため、私たちができることはありますか?
・「1日2,3回の買い物のうち、1回は環境に配慮したものを買う」。スーパーやコンビニにもフェアトレードのマークがついたものは意外と売っています。そういうものを扱う専門店もあります。あと、市内産の野菜を買うこともフェアトレードにつながりますね。
・「フェアトレードむさしのなどのイベントに参加する」。特に若い人に参加してほしいです。「フェアトレードってかっこいいんだぞ!」と若い人から広めたいんです。そしてできればメンバーに入ってくれたら・・・!
買い物はどんな社会にしたいのかの投票です。日々の「消費する行動」のなかに遠くの人、もちろん近くの人への愛を持ってほしい。それがフェアトレード、エシカル消費につながるのではないでしょうか。
ありがとうございました!
インタビュアーからヒトコト
たくさんたくさん脱線しながら、1時間以上もお話を伺いました。パタゴニア吉祥寺の一角をお借りしての取材だったのですが、「閉店時間です...」とお店の方に言われるまで、時間が経ったことに気づかないほど楽しい取材でした!
驚いたのが、実は武蔵野市にはフェアトレードのお店が沢山ある、そしてスーパーやコンビニにも案外フェアトレードの商品は売られているということ。柴山さんの推し店にもぜひ行ってみたいと思います!
今回取材をしてから、フェアトレードに興味を持つようになりました。今後フェアトレードに関するイベントを見つけたら積極的に参加してみようと思います!